中国、タリバンへ食糧やコロナワクチンなどの供与約束
(CNN) 中国外務省は8日、文民政権を崩壊させ実権を握ったアフガニスタンのイスラム強硬派勢力タリバンに対し約3100万米ドル(約34億1000万円)相当の食糧、冬季到来に必要な装備品、ワクチンや医薬品を供与すると発表した。
外務省報道官によると、アフガン隣国がオンライン方式で北京で開いた最初の外相会議で明らかにした。アフガン国民が緊急に必要としている状況を踏まえたとした。
中国国営の新華社通信によると、同国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相は、新型コロナウイルスワクチンの300万回分をアフガンに寄贈するとも表明。初回分の量としているが、ワクチン到着の時期は不明。
中国政府はこれまで、新型コロナ対策として低所得国を重視したワクチン分配の方針をたびたび表明。ワクチン供与を優先すべき国としてアフガンも含めていた。
タリバンは7日に暫定政権の陣容を発表。米国主導の多国籍軍と20年間にわたって戦ってきた古参のメンバーが主要閣僚を務める指導部となっていた。
中国の王外相はまた、タリバンに対し過激主義の伸張を封じる対策や国内の少数派勢力との団結を要請した。中国は西部の新疆ウイグル自治区で80キロにわたってアフガンと国境を接する。同自治区ではイスラム勢力による独立闘争もくすぶり続けている。