タリバン、男子生徒に復学命令 女子生徒には言及なし
カブール(CNN) アフガニスタンで実権を握ったイスラム主義勢力タリバンは19日までに、中等教育の6〜12学年の男子生徒や教師に対し18日にそれぞれの学校に復帰するよう命じた。
命令はタリバン暫定政権の教育省が17日に発表した。女子生徒の復学には一切言及しておらず、少女が中等教育を受けられる機会が再び封殺されるのではとの懸念が広がっている。
1996年から2001年まで続いたタリバンの旧政権は女性や少女を教育の場から締め出し、女性の社会的な権利なども厳しく規制していた。
一方、タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道担当幹部は18日、CNNの取材に応じ、女性が学べる機会は許容されるとの立場を表明。
6〜12学年の女子生徒のための安全な輸送手段の確保を図っているとし、安全かつ健全な環境での授業を創出するために順守すべき一定の規律が必要との考えも示した。
また、同氏はこの他の年齢層の女性は勉学を続けることが許されているとも指摘。私立あるいは政府が財政援助する大学への女性の通学に言及した。
タリバン指導陣は女性の権利を尊重すると再三約束し、社会で重要な役割を果たし、教育の機会も獲得すると公に表明してきた。ただ、現実を見た場合、この約束とは裏腹な事態が生じており、暫定政権への女性の参加も実現していない。