パキスタン航空がアフガン行き旅客便運航、米軍撤収後で初
パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタン国際航空(PIA)は16日までに、隣国アフガニスタンの首都カブールへ旅客便を運航したと発表した。
アフガンで駐留米軍が完全撤収し、イスラム主義勢力タリバンが実権を掌握後、パキスタンからの旅客便が飛来したのは初めて。米ボーイング社製の777型機を使った運航はアフガンの民間航空当局とPIAが手続きなどを調整した後に実現したという。
PIAの報道担当者は声明で、「特別便であり、アフガン国民との間で善意を交わし、人道支援努力を強化するのが目的」とした。ただ、CNNの取材に「援助を主眼にした便ではない」とも指摘した。
パキスタンの首都イスラマバードを離陸した今回の旅客便が商業便と位置づけられるのかは即座に判明しておらず、航空券を実際に購入した乗客がいたのかも不明。
同便には外国人記者が搭乗し、引き返しの便では世界銀行の複数の職員が乗ったという。
PIAのアルシャド・マリク最高経営責任者(CEO)は、アフガン行きの同社の便が全面的に再開されることを望んでいるとも述べた。
カブール国際空港は駐留米軍の撤退後、人材不足などもあり運用の中断が長引いていたが、先週にはカタール航空の旅客機2機が到着し、国外退避を望んでいた外国人ら100人以上を乗せて飛び立ってもいた。