国連総会出席のブラジル保健相、新型コロナ陽性
(CNN) 国連総会出席のため米ニューヨークに滞在しているブラジルのマルセロ・ケイロガ保健相が、新型コロナウイルス検査で陽性と判定された。ブラジル大統領府が21日に発表した。
ケイロガ保健相は、ジャイール・ボルソナーロ大統領の同行団の一員として訪米。これまでのところ、代表団の他のメンバーは陰性と判定されているという。
ケイロガ保健相は21日、CNNブラジルの取材に対し、ニューヨークで14日間隔離されると話し、代表団の一行と共に帰国はしないと述べた。代表団の一部メンバーは、他国の出席者にうつす恐れがあるとして、出席を見合わせているという。
心臓医のケイロガ氏は、ブラジルで新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来4人目の保健相として、今年に入って指名された。
国連事務総長の広報はコメントを避け、国連本部で症例が発生した場合に備えて接触確認の手順が定められていると説明した。
国連総会をめぐっては、世界各国から人が集まれば健康リスクが生じかねないとの懸念が21日の開始前から浮上していた。米政府は8月に公開した書簡で各国の首脳に対し、感染が一気に広がる「スーパースプレッダー」を避けるため、オンラインで総会に出席するよう呼びかけていた。
それでも国連総会には100人以上の首脳や政府関係者が出席。中にはワクチンを接種していない出席者もいる。その筆頭がブラジルのボルソナーロ大統領だった。
ボルソナーロ大統領は以前から新型コロナを重大視しない姿勢を示し、効果が実証されていない医薬品の使用を推奨していた。先週はSNSへの投稿で、自分は1度感染しているのでワクチンは接種しないと宣言した。