溶岩流でセメント工場火災、住民2500人に屋内避難指示 カナリア諸島
マドリード(CNN) スペイン領カナリア諸島ラパルマ島にあるクンブレビエハ火山噴火で、溶岩流のためにセメント工場で11日に火災が発生し、当局は健康被害の恐れがあるとして住民少なくとも2500人に屋内避難指示を出した。
地元当局者は、溶岩の通り道にある工業団地の火災でガスや煙が噴出し、住民が危険にさらされる恐れがあるとした。屋内避難指示の対象となるのは火災現場付近の住民2500~3000人。
クンブレビエハ火山は9月19日に始まった噴火が今も続いている。カナリア諸島火山観測所が投稿した11日の新たな噴火の映像には、火口から黒煙が立ち上る様子が映っている。
セメント工場に迫る溶岩/Sergio Perez/Reuters
溶岩によって破壊された農地は11日までに591ヘクタールに上り、前日より10%以上増えた。当局者によると、およそ半分はバナナ農園で、残る半分はブドウ畑やアボカド畑だった。
火山観測所によれば、ラパルマ島では1200棟近い建物が溶岩によって破壊されている。同島の人口は約8万人で、カナリア諸島では小さな島の一つに数えられる。