ローマ教皇、リビアの施設を「強制収容所」と比較 移民問題への対応促す
(CNN) ローマ教皇フランシスコは24日、北アフリカのリビアで移民が拘置されている施設について「強制収容所」と形容し、地中海地域で悪化する移民問題に国際社会が介入するよう促した。
フランシスコ教皇は24日の礼拝後、拘置されている移民に言及し、「そうした男性や女性や子どもたちの多くが非人道的な暴力の対象になっている」と指摘。「リビアと地中海全体の移民の流れを管理するために、確固とした恒久的な解決策を模索するという約束を守るよう、改めて国際社会に求める」と述べ、「拒絶された者たちがどれほど苦しんでいることか。そこには真の強制収容所がある」と訴えた。
さらに、「移民を危険な国に戻すことはやめ、海上の人命救助を優先する必要がある」と強調。「尊厳ある生活条件、拘置に代わる手段、整然とした移民ルート、亡命手段を保証する必要がある」と指摘した。
24日にイタリアに到達または到達しようとした移民は500人以上に上った。うち128人は海上で救助を行っている非政府組織(NGO)が発見した。
同団体は近くにいた商船に対し、空気が抜けたゴムボートに乗っていた約60人の救助に協力を要請。マルタ付近で同NGOに救助を求めた別のボートには68人が乗っていた。
国境なき医師団(MSF)も、同日にかけて別の296人が救助され、MSFの救助船に乗ってイタリアかマルタで安全に下船できるよう、指示を待っているとツイートした。
イタリア司法当局は、移民約100人の乗った船を発見し、プーリア州サングレゴリオに向かわせたことを確認した。同船がどこから来たのかは分かっていない。