サウジ元情報機関高官、ムハンマド皇太子は「サイコパス」 14年に国王殺害に言及と発言

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From 60 Minutes/CBS

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(CNN) サウジアラビアの元情報機関高官でカナダに亡命中のサアド・ジャブリ氏はこのほど、サウジのムハンマド皇太子は「サイコパス(精神病質者)」であり、「サウジ国民や米国人、地球に脅威を突きつけている」と述べた。

24日に放映された米CBSテレビの番組「60ミニッツ」のインタビューで述べた。

ジャブリ氏はインタビューで、2014年に行われたと同氏が語るムハンマド氏と当時情報機関トップだったいとこのムハンマド・ビン・ナエフ氏との会合のビデオ録画を見たと言及。ムハンマド氏はこの中で、アブドラ国王(当時)を暗殺したいと語り、「ロシアから毒を仕込んだ指輪を入手した。彼と握手するだけで十分だ。そうすれば彼は終わりだ」と述べていたという。

ムハンマド氏の父、サルマン現国王は異母兄であるアブドラ国王(享年90)の死去を受け、2015年1月に即位した。

ムハンマド氏はいとこのナエフ氏との権力闘争を経て皇太子に就任。ナエフ氏は解任され、17年6月から自宅軟禁下にある。ジャブリ氏はサウジの情報当局ナンバー2としてナエフ氏と長年緊密に協力してきた。

ジャブリ氏はまた、ムハンマド皇太子が3年前にカナダへの暗殺部隊派遣を企てたり、サウジに残るジャブリ氏の子ども2人を収監したりしたとの主張を改めて繰り返した。

ジャブリ氏はCBSに対し、18年、サウジの暗殺部隊がカナダに向かっているとの警告を受けたと説明。この警告があったのはサウジ人記者ジャマル・カショギ氏が18年10月にトルコ・イスタンブールの領事館で殺害された数日後だったという。

カナダ政府の報道官は「60ミニッツ」に寄せた声明で、裁判で争われている個別の主張についてはコメントできないとしつつも、「外国人がカナダ人やカナダ在住者を監視、威嚇、脅迫しようとした事例については認識している」と述べた。

CBSによると、サウジはインタビューを断った。ただ、米ワシントンのサウジ大使館は声明を出し、「ジャブリ氏は信用を失った元政府当局者であり、自身の金融犯罪を隠すためにねつ造したり注意をそらそうとしたりした長い歴史がある」「彼は自身の犯罪を否定していない。当時盗みは容認されていたとほのめかしているが、当時も今も容認されてはおらず合法ではない」としている。

ムハンマド皇太子の支配下にある政府系ファンドが所有する複数のサウジ企業は、米国とカナダでジャブリ氏を提訴し、同氏がテロ対策の予算から資金を盗んだと主張している。ジャブリ氏はインタビューでこうした主張を否定した。

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