26歳男性に死刑執行、未成年時に反政府暴動に参加か サウジ
(CNN) サウジアラビア当局は、未成年時に反政府暴動に関連する罪を犯したとされる26歳の男性の死刑を執行した。複数の人権団体が明らかにした。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、ムスタファ・アルダルウィシュ死刑囚は2011年から12年にかけて発生した暴動に参加した際、まだ未成年だった可能性があるという。同死刑囚は18年3月に死刑を宣告されていた。
同団体は「公式の記録では、正確に何月に犯行があったのかについて特定していない。ムスタファ・アルダルウィシュ氏は当時、17歳か18歳だった可能性がある」と指摘。また英ロンドンに本拠を置く国際人権団体「リプリーブ」も同死刑囚が犯行時は17歳だったとしている。
サウジ政府は罪状の1つとして、同死刑囚が「治安当局者を殺害する目的で、テロ集団を組織した」と説明。
国営サウジ通信(SPA)によると、同国ダンマムで15日に死刑が執行されたことを同国内務省が認めたと報じた。
リプリーブは声明で、同死刑囚の遺族に対して刑の執行に関する事前通知はなく、遺族は事後、ネット上のニュースを読んで知ったことを明らかにしている。
今回の件では、政府が後ろ盾となっている人権委員会(HRC)が20年4月、未成年の犯罪者に対する死刑を廃止すると発表していたにもかかわらず、死刑が執行された。
HRCの発表では、未成年の段階で犯した犯罪で有罪となり死刑判決を受けた者は誰でも、代替措置として未成年者用の刑事施設に最大で10年間、収監されることになるとしている。だがこの決定がいつ施行されるかについては明らかになっていなかった。