中国、米の外交ボイコットに反発 「断固とした対抗措置」
香港(CNN) 中国外務省の趙立堅副報道局長は7日、米国が来年開催される北京冬季五輪で政府の公式代表団を派遣しない「外交ボイコット」を実施すると明らかにしたことを受けて、厳粛に抗議するとし、断固とした対抗措置を取ると述べた。
米国のバイデン政権は6日、「新疆で進行中のジェノサイド(集団殺害)や人道に対する罪」への意見表明として外交ボイコットを行うと発表していた。
趙氏は「米国は、イデオロギー的偏向と、うそとうわさに基づき、北京冬季五輪を混乱させようとしている」と指摘。外交ボイコットは米国の悪意ある意図を暴露し、倫理的な権威と信頼をさらに失墜させただけだと述べた。
趙氏は、米国の誤った行動によって米中間のスポーツ界の交流や五輪での協力のための土台や雰囲気が傷ついたとし、米国は外交ボイコットによる重大な結果について認識すべきだと述べた。
米ホワイトハウスのサキ報道官は「外交ボイコット」を実施すると発表した/CNN
米中関係は最近、改善の兆しを見せていた。11月には米国のバイデン大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席がオンライン形式で首脳会談を開催していた。首脳会談で大きな進展はなかったものの、トランプ政権終盤時からバイデン政権へと引き継がれた断絶に近い状態から、より建設的で安定した関係へ復帰する流れとなっていた。
中国政府は対抗措置については明らかにしていない。