ウクライナ東部紛争、停戦順守の必要性で一致 ロシアなど
(CNN) ロシアとウクライナの交渉団は26日、ウクライナ東部で2014年に発生した紛争をめぐる協議をフランスの首都パリで行い、恒久的な停戦を「無条件に」順守する必要があるとの認識で一致した。
エリゼ宮(フランス大統領府)では合意の発表に先立ち、ウクライナ、ロシア、ドイツ、フランスの代表者による「ノルマンディー・フォーマット」と呼ばれる4カ国協議が行われた。同協議は14年以来、ウクライナ東部の和平を仲介しようと試みている。
ロシアとウクライナの間の緊張はここ数年で最も高い状態にある。両国の国境付近にはロシア軍が大規模展開しており、ロシアが侵攻に踏み切る可能性に懸念が高まっている。
ロシア交渉団トップのドミトリー・コザク氏は協議後、停戦を「無条件」に順守する必要があると述べる一方、ウクライナ東部の他の多くの問題は未解決のままだと指摘した。
西側諸国は引き続き、15年にウクライナ・ロシア間で調印された停戦協定「ミンスク合意」の完全な履行を求めている。
コザク氏は「ウクライナとドネツク、ルガンスク両州の間にはミンスク合意をめぐる見解の不一致が存在するが、(両州を含む)ドンバスの停戦は無条件に順守されなければならない」と説明。そうした合意を履行する「義務」はウクライナ軍や(東部分離派が率いる)ドネツク人民共和国およびルガンスク人民共和国にあると述べた。
一方、ウクライナ交渉団トップのアンドリー・ヤーマク氏は、恒久的停戦については全当事者が支持しているとし、ウクライナは戦争防止と国境周辺の緊張緩和のため24時間態勢で交渉に臨む用意があると表明した。