ウクライナとロシアの協議終了、相談のため代表団帰国
ウクライナ・キエフ(CNN) ウクライナと同国に侵攻したロシアの代表団が双方の隣国ベラルーシで行っていた協議は2月28日午後、終了した。
ウクライナのポドリャク大統領顧問は記者団に対し、両国は「ウクライナ領土での停戦と戦闘行為の停止」の可能性について議論したと述べた。
ポドリャク氏は詳細には踏み込まず、各国の代表団が多くの「決定」の実施ついて相談するためにそれぞれの首都に戻ると説明。「各当事者はこうした決定を進める次の交渉の回を持つことを話し合った」と語った。
ウクライナ大統領府は先ごろ、ウクライナはロシア軍の即時停戦と撤退を求めるとの方針を示していた。
ゼレンスキー氏は27日のテレビ番組で、協議の成果には期待していないとコメント。大統領として戦争を止める努力をしなかったという疑念を、ウクライナ市民に抱かせないことが目的だと述べていた。
ウクライナ側が協議が和平への道を示すことにほとんど期待をしていなかった中、紛争の沈静化の機会は急速に失われつつあるように見える。
ウクライナではこの1日でいくつかの重要都市で戦闘が激化した。米国防幹部は28日に記者団に対し、ハリコフの制圧は依然としてロシア側の目的であり、南部のマリウポリでも進軍の試みを続けていると指摘。仮にロシア軍が両都市を制圧すれば「ロシア側にウクライナ東部の分割を許す」ことになるだろうとの見方を示した。