ロシア、中国にウクライナでの軍事支援を要請 米当局者
ワシントン(CNN) 米当局の高官の1人はCNNに対して、ロシアが中国にドローン(無人機)を含むウクライナでの軍事支援を要請したと述べた。
もし中国からの支援があればロシアのウクライナ侵攻で重大な展開となり、ウクライナ軍が保持する支配権が覆される可能性がある。
在米中国大使館の報道官はロシアからの支援要請の報道についてCNNから問われると、「聞いたことがない」と答えた。またウクライナ情勢に対する懸念を表明し、中国はウクライナへの人道支援を続けると発言。「中国は最大限の自制と、大きな人道危機の回避を呼び掛ける」と語った。
在米ロシア大使館はCNNからのコメント要請にまだ返答していない。
米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は14日、イタリアのローマで中国の楊潔篪(ヤンチエチー)・共産党政治局員と会談する。
サリバン氏は13日にCNNの番組で、中国によるロシアの支援は「懸念」事項であり、「中国が実際に行う物的支援や経済支援など、あらゆる形態の支援の程度を注視している。中国側には、経済制裁の被害を埋め合わせようとロシアを支援する国を支持せず、許さないと伝えてある」と述べた。
米当局はロシアの侵攻に対する中国側の反応に批判を強めている。中国は中立の立場を打ち出そうとしているが、中国国内メディアはロシアの偽情報キャンペーンを促進し、この戦争を「特別軍事作戦」と呼んでいる。
サリバン氏はまた「中国は実際のところ、侵攻開始前にプーチン大統領が何かを計画していることに気づいていたが、その完全な程度は理解していなかった可能性がある。プーチン大統領が欧州諸国や他国にうそをついたように、中国にもうそをついた可能性は十分あるからだ」と語った。
バイデン米大統領は最近、ウクライナへの侵攻でロシアの孤立化を支援するよう中国側に圧力を掛ける取り組みについて、まだ話をする準備をしていないと語った。