英閣僚、親ロ派政治家と英国人義勇兵の捕虜交換を拒否
(CNN) ウクライナ側の義勇兵として戦闘に参加し、現地でロシア軍に拘束された英国人2人と、親ロシア派のウクライナ人政治家ビクトル・メドベドチュク氏の捕虜交換について、英国の閣僚が19日、応じる見通しはないとの立場を示した。
英国のルイス北アイルランド担当相は英スカイニュースとのインタビューで、当局が英国人捕虜2人の返還を働き掛けているかという質問に答えず、「事実上の国家安全保障問題」についてはコメントしないと述べた。
元英軍兵士の2人は義勇兵としてウクライナへ渡った。ルイス氏はインタビューで、「ウクライナへの渡航は不法行為だ」と指摘。「我々はプーチン・ロシア大統領に近い人物らに制裁を科す手続きを進めているところだ。ロシア側を手助けする方法を検討することはない」と言明した。
英当局としてウクライナ軍への支援を続けているとしたうえで、市民が支援したい場合は危険を冒して戦闘に参加するのではなく、経済的援助や難民の受け入れなど「正当なルート」を通すよう促した。
メドベドチュク氏はプーチン氏と親交が深く、2014年に起きたドンバス紛争ではロシア側との仲介役を務めた人物。ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、同氏が「特殊作戦」で拘束されたと発表した。
同氏の妻はインターネット上に投稿した動画の中で、英国人捕虜と引き換えに同氏を釈放するよう呼び掛けていた。