北京でも新型コロナの感染増加、厳格な対策への懸念増大
香港(CNN) 中国の首都・北京市当局は23日、市内で1週間前から新型コロナウイルスの感染が拡大している可能性があると発表した。上海のように厳格な対策が講じられる公算が高まっている。
北京当局は23日の記者会見で、複数の地区で生徒やツアー団体、内装工などの症例を把握していると発表した。国家保健当局は24日午前、北京で23日に報告された新規の市中感染の症例は22例だったと伝えた。
北京市当局者は23日、市内で複数の集団感染が発生したと述べ、感染が続くリスクや、検出されずに感染が広がるリスクが高いと指摘。「差し迫った厳しい状況にある」「市全体で直ちに行動しなければならない」と強調した。
中国では上海で何週間にもわたるロックダウン(都市封鎖)が続いているが、感染の拡大を封じ込めることはできず、症例数は増え続けている。24日に発表された国家統計によれば、上海で23日に報告された新規の症例は2万例を超えた。
上海市は24日、新型コロナの患者39人の死亡を発表した。今回の流行による死者としては、市が18日に初めて死者を発表して以来、最も多かった。
北京では22日午前0時から23日午後4時の間に20例を超す症例が確認されたことを受け、当局が感染拡大を防ぐ対策に乗り出した。複数の症例が確認された中学校は22日に封鎖され、この地区の生徒や教員には翌週にかけて数回の検査が義務付けられた。
国営メディアによると、この地区の住民は一部が管理下に置かれた。高齢者を中心とする団体ツアー客の間でも症例が確認され、検査が強化されている。
中国が「ゼロコロナ」政策に固執する中、対策がさらに厳格化されることへの不安は中国全土で高まっている。