中国南部で続く豪雨、死者32人に
香港(CNN) 中国南部で先月後半から続く豪雨で死者が32人に上ったことがわかった。影響は数百万人の住民に及び、経済的損失は数十億元(数百億円)に上る。
この数週間、中国南部の広い範囲で、豪雨が原因の深刻な洪水や地滑りが発生している。
国営新華社通信によると、広西チワン族自治区では9日に地滑りが起き、7人が死亡した。
当局によると、湖南省では今月に入り10人が死亡、3人が行方不明となった。28万6000人が避難し179万人が影響を受けたという。
2700軒以上の家屋が倒壊を含め大きく損壊し、9万6160ヘクタールの農地が被害を受けた。直接の経済的被害額は推定40億元(約800億円)に上る。
先月後半に発生した地滑りや洪水では福建省で8人、雲南省で5人、広西チワン族自治区で子ども2人が死亡した。
中国は今月から洪水の季節を迎え、当局が警戒を強めている。昨夏には河南省で前例のない豪雨から洪水が発生し、398人が命を落とした。
夏の洪水は特に長江やその支流の農業が盛んな人口密集地では以前から起きている。だが、科学者らは気候危機でこうした異常気象を経験する機会が増え、その激しさも増していると警告している。