シリアでの軍事作戦反対、イラン最高指導者がトルコ大統領に警告
(CNN) イランの最高指導者ハメネイ師は20日までに、同国を訪れたトルコのエルドアン大統領と首都テヘランで会談し、トルコがシリア北部で軍事作戦を開始しないようにと警告した。国営イラン通信(IRNA)が伝えた。
IRNAによると、ハメネイ師は「シリア北部の軍事作戦はトルコに損害をもたらし、テロリストに利益を与えるものになるだろう」と述べた。
エルドアン氏はこれまで、シリアのクルド人民兵組織「人民防衛隊(YPG)」の戦闘員撃退を目的に新たな軍事作戦を行うとの構えを見せていた。トルコはYPGをテロ組織と位置付けている。
ハメネイ師は「こうした動きはシリア、トルコ、この地域に被害をもたらすのは明確で、想定されるシリア人による政治的動きを作り出すことはないだろう」と発言。「シリアの問題は交渉を通じて解決されるべきで、イラン、トルコ、シリア、ロシアはこの問題で協議できる」とも語った。
イランのライシ大統領は外国勢力がシリアから出ていくべきだと述べ、「米国の占領軍」が不安定の要因になっていると批判。「シリアの国家だけが内政問題に関して決定をすべきで、他国は干渉すべきではない」との考えを示した。
ライシ氏はシリアの紛争に対する唯一の解決策は政治的解決であり、軍事行動は治安状況を悪化させるだけだとも指摘した。