台湾、正体不明の無人機に警告射撃 金門県付近
(CNN) 台湾軍は30日、中国大陸に近い金門県付近を飛行していた正体不明の無人機3機に対して信号弾を発射した。うち1機は再び同じ空域に進入したため、警告射撃も実施した。金門防衛指揮部が明らかにした。
同部によると、3機はすべて中国本土の方向に帰還した。金門県は中国・福建省アモイ沖合の複数の島からなり、台湾が統治している。一方、中国政府は過去に統治した歴史はないものの、自国の領土とみなしている。
この無人機を飛ばした主体は不明。
台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統は30日、軍の視察中に国防部に対して、同氏が中国のグレーゾーンの戦術と呼ぶものに「状況に応じて必要かつ強力な対応」をとるように指示した。これには「無人機のいやがらせ」も含まれる。
蔡氏は「我々は中国に戦争の口実を与えたりしない。争いを招かず自制していく。だが、それは対抗しないという意味ではない」と述べた。
中国政府は今回の件でコメントをしていない。ただ、中国外務省の報道官は29日、同じ地域で民間の無人機が飛行したとの以前の報道に関する質問に対し「私も映像を見た。中国の無人機が中国領土の上を飛行する。何か驚くべき点があるのか」と回答した。