カナダ連続刺殺 逃走続けていた容疑者、逮捕後に死亡
(CNN) カナダ中部サスカチワン州で10人が刺殺された事件で、逃走を続けていたマイルズ・サンダーソン容疑者が7日、逮捕後に「医学的に困難な状況」に陥り死亡した。王立カナダ騎馬警察(RCMP)が明らかにした。
マイルズ容疑者の死亡により、同州を揺るがした襲撃事件の容疑者が2人とも死亡したことになる。容疑者の兄弟のダミアン・サンダーソン容疑者は襲撃の翌日、けがを負って死亡しているのが見つかった。自傷行為ではないと見られている。
マイルズ容疑者は第1級殺人や殺人未遂、住居侵入の疑いで指名手配されていた。
7日の午後2時7分ごろ、不法侵入に関する通報があり、マイルズ容疑者が刃物を持って民家の前に立っているとの情報が警察に寄せられた。容疑者が白い車を盗んで逃走したとの情報もあり、RCMPは緊急警報を発した。
その後45分間、RCMPにはこの車の目撃情報が20回あまり寄せられた。RCMPの警官は最終的に、付近の幹線道路を少なくとも時速150キロのスピードで走る同車を目撃した。
警察は幹線道路の安全を確保するため、この車に道路から離れ、付近の溝に停車するよう指示。警察は運転手がマイルズ容疑者であることを確認し拘束した。車内からは刃物が見つかった。
逮捕の直後、容疑者は「医学的に困難な状況」に陥り、地元病院に搬送されたものの、病院で死亡が確認されたという。
警察は死亡時の具体的な状況については話せないと述べ、その点も含め検視が行われるとしている。
4日の事件では10人が死亡、18人が負傷した。当局によると、死亡した10人は23~78歳で、1人を除き全員、先住民居住区「ジェームズ・スミス・クリー・ネーション」の住民だった。