チェチェン首長、ロシアに「思い切った措置」呼び掛け 低出力核兵器も
(CNN) ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州の要衝リマンから撤退したことに対して、南部チェチェン共和国のカディロフ首長は1日、SNS「テレグラム」上でいらだちをあらわにし、ロシア側は低出力核兵器も含めた「思い切った措置」を取るべきだと主張した。
カディロフ氏はこの中でロシア軍司令官らを批判。「個人的な意見」としたうえで、国境地帯での戒厳令発令や低出力核兵器の使用を提案し、「すべての決断にあたって西側の米国グループを念頭に置く必要はない」と訴えた。
ロシアのプーチン大統領に対し、核兵器の使用に踏み切るよう求める圧力は強まっていることがうかがえる。
同国のメドベージェフ前大統領も先日、テレグラムへの投稿で核兵器使用に言及していた。
メドベージェフ氏は、ロシア国家の存続が脅かされて規定の限度を超えた場合、たとえそれが通常兵器による攻撃であってもロシアが核兵器を使うことは許されるとの考えを示し、「これははったりではない」と書き込んだ。
プーチン氏は30日、ウクライナの4州を併合すると一方的に宣言した演説の中で核兵器の話題に触れ、これまでに実戦で使用したのは米国だけだと指摘。「かれらが前例を作った」と強調していた。