ロシア、ヘルソン州の住民避難を支援へ ウクライナの攻勢受け
(CNN) ウクライナ軍が南部ヘルソン州奪還へ攻勢を続ける中、ロシアのフスヌリン副首相は13日、同州の占領地域の住民の避難をロシア軍が支援すると発表した。
この発表は、ロシアが支援するヘルソン州の親ロシア派トップのサリド知事が、住民を危険から遠ざけるための支援をロシアに要望したことを受けたもの。こうした動きはロシア軍がウクライナ軍の前進に直面して苦戦していることを示す最新の証拠だ。
ウクライナ軍はヘルソン州と東部で反攻を続け、ロシアに占領された領土を取り返し、橋や鉄道などの重要インフラを攻撃している。
サリド氏はヘルソン州全域の都市が危険な空爆を受けていると主張した。同州はロシアが国際法に違反して併合したと主張するウクライナ4州のひとつだ。
サリド氏は、地域のロシア人指導者が「ヘルソン州の人々がロシアの他の地域へ移動できるようにすることを決めた」と述べた。
「ヘルソン州の全住民が望むならミサイル攻撃から身を守るために、他の地域へ子どもを連れて出発することを提案した」とサリド氏は説明した。
ロシアが侵攻初期に占領した地域を奪還するという目標をもってウクライナ軍は前進を続けており、ヘルソン州での戦闘はここ数週間で激化している。米国とウクライナの当局者は先月、年末までにヘルソン州全域を奪還する考えを明らかにした。
先週時点でウクライナは以前ロシアの支配下にあったヘルソン州の領土2400平方キロメートルを奪還した。ウクライナ当局は12日、同国軍がさらに南西に前進する中、新たに5つの小さな集落を解放したと発表した。