ロシアのミサイルなどの一斉攻撃、約半数を迎撃 ウクライナ軍
(CNN) ウクライナ軍などは13日までに、ロシアが10日から11日にかけて実行したウクライナ全土への大規模なミサイルやドローン(無人機)攻撃で、同国の防空網が約半数の迎撃や撃墜を果たしたと報告した。
ウクライナのシュミハリ首相によると、11日のエネルギー関連施設への攻撃ではミサイル33発が撃ち込まれた。ウクライナ空軍司令部によると、現地時間の同日午後1時半時点で空軍の迎撃兵器で無力化したミサイルなども同数とし、内訳は巡航ミサイルが20発に自爆攻撃用ドローンが13機とした。
攻撃に用いられた巡航ミサイルは多種とし、航空機から発射する高精度性能を持つX101型とX555型が計16発、海上発射型の巡航ミサイル「カリブル」の12発などが含まれた。イラン製のドローン「シャヘド136」も入っていた。
11日に起きたミサイル攻撃の回数は10日に比べ減ったとみられている。10日にはミサイル84発が襲来し、うち43発を迎撃。シャヘド型ドローンは同日に26機、11日にも「多数」のイラン製の攻撃型ドローンを撃墜したとした。
空軍司令部の報道担当者は、ウクライナの防空システムは旧ソ連製の「ブークM1」「S300」などのミサイルに大きく頼っている。「これらの装備が永久に続くわけではなく、実戦での損失もあるだろう」とし、「製造元はロシアであり、我々は遅かれ早かれその利用を断念しなければならない」と述べた。
その上で多くのウクライナ政府当局者と同様、広大なウクライナの国土を守るために性能がより良い防空兵器が大量に必要と主張した。
ロシア軍に残っている高精度のミサイルも数少なくなっており、標的破壊の命中度が落ちるミサイルへの依存が増えているとも説明した。