ロシアの穀物輸出合意の停止、EUが非難
(CNN) 欧州連合(EU)は31日、黒海からの穀物輸出に関する国際枠組みへの参加停止を決断したことについて、ロシアを非難した。
EUのボレル外交安全保障上級代表は声明で、国際枠組みへの参加を停止するというロシアの不当な決断は、世界的な食料危機に対処するために必要な穀物の輸出を妨害するものだと述べた。
ボレル氏は、ロシアが、ウクライナに対する不当な侵略と、ウクライナの港湾の封鎖によって引き起こされた世界的な食料安全保障の危機について、唯一責任があるとした。
ロシア国防省は10月29日、クリミア半島のセバストポリでドローン(無人機)による攻撃が行われた後、国際枠組みへの参加停止を発表した。
EUは、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、ロシア政府が「食料と飢えを武器化」していると述べた。
ロシアが、在庫の破壊や生産の中断、食料や肥料の輸出に制限を課すなどの意図的な行動によって、世界の食料安全保障の危機を悪化させたとした。
穀物輸出の枠組みは7月に国連とトルコの仲介によって成立していた。
ロシアは参加停止を決断したが、ウクライナ政府によれば、31日午前までに、12隻の船が出港した。