ロシアの「焦土戦術」、プーチン氏の勝利につながらず ドイツ首相
(CNN) ドイツのショルツ首相は20日までに、ウクライナに対するロシアの「焦土」作戦は欧米の対ロシアの結束を強めているだけだとの見解を示した。
ショルツ氏はドイツ議会で、ロシアのプーチン大統領はエネルギーと飢餓を武器として利用していると指摘。「こうした焦土戦術はロシアの勝利の助けにはならない」と付け加えた。
爆弾とミサイルによる「テロ」はロシア人男性の動員と同様、追い詰められての行動だとの認識も示し、ドイツがロシアによる戦争の激化を看過することはないと強調した。
ショルツ氏の発言はウクライナのエネルギーインフラに対する最近の相次ぐ攻撃に言及したもの。
ウクライナでは一連の攻撃を受けて全土で輪番停電が始まっており、当局は20日から電力使用の制限を導入した。
ショルツ氏は今回、ドイツはロシア産ガスへの依存から脱却したとしつつも、他の国と新たにガス供給契約を結ぶなどしてエネルギー価格の抑制に努めていると説明した。
20日にはベルギーの首都ブリュッセルで、欧州連合(EU)の加盟27カ国の首脳が集う欧州理事会が開かれる。欧州におけるエネルギー価格の引き下げを目的とした会合は2週間で2度目となる。