女性の権利訴えたイランのサッカー選手、死刑の可能性も 当局への暴動の罪で訴追
(CNN) 国際プロサッカー選手会(FIFPRO)は12日、女性の権利と基本的自由を訴えていたイランのサッカー選手が死刑を言い渡されるかもしれないと伝えられたことについて「衝撃を受け、嫌悪を覚える」と非難した。
イランで罪に問われているのはアミル・ナスルアザダニ選手(26)。FIFPROは12日、「アミルと連帯し、刑罰の即時撤回を求める」とツイートした。
イラン国営通信(IRNA)が地元司法当局の話として11日に伝えたところによると、ナスルアザダニ選手はイラン中部の歴史都市イスファハンの抗議デモで、治安要員3人の死亡にかかわった「武装集団」のメンバーとして罪に問われた。
ナスルアザダニ選手は当局に対する暴動の罪で11月27日から拘束されているが、IRNAによれば、まだ判決は言い渡されていない。裁判がいつ始まるのかは不明。
FIFPRO is shocked and sickened by reports that professional footballer Amir Nasr-Azadani faces execution in Iran after campaigning for women’s rights and basic freedom in his country.
— FIFPRO (@FIFPRO) December 12, 2022
We stand in solidarity with Amir and call for the immediate removal of his punishment. pic.twitter.com/vPuylCS2ph
イランではヒジャブを適切に着用していないという理由で道徳警察に逮捕された22歳の女性が死亡したことをきっかけに、9月から全土で反政府デモに火が付いた。
改革派の通信社イランワイヤ(本部ロンドン)によると、ナスルアザダニ選手はイスファハンの出身で、イランのプロサッカーチームに所属していた。
イランの刑法では、被告人が銃を使ったことが証明されれば死刑を、そうでなければ禁錮刑を言い渡される可能性がある。
イランではこれまでに、反政府デモにかかわったとして罪に問われた男性2人が処刑されている。