NATO、ウクライナ支援の「強化」約束 EUとの共同宣言署名後
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)は10日、欧州連合(EU)との共同宣言に署名後、ウクライナに対する支援の「強化」を約束した。
NATOのストルテンベルグ事務総長は、EUとNATOとの間の「戦略的なパートナーシップ」がこれまで以上に重要になったと述べた。ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、もうすぐ11カ月目となる。
ストルテンベルグ氏はブリュッセルで、「我々はNATOとEUのパートナーシップを引き続き高め、ウクライナへの支援を強化しなければならない」と述べた。NATOとEUの共同宣言の署名は3度目。今回の共同宣言には、ストルテンベルグ氏のほか、EUのフォンデアライエン欧州委員長とミシェル欧州理事会常任議長が署名した。
フォンデアライエン氏は記者団に対し、EUとNATOの20年以上にわたるパートナーシップを強化し、深化させなければならないことを理解しているとし、理由として、欧州の安全保障が脅威にさらされているからだと述べた。
フォンデアライエン氏は、北欧のフィンランドとスウェーデンがNATOに加盟した暁にはEUとNATOのパートナーシップはさらに重要なものとなるとの見方を示した。
フォンデアライエン氏は、インフラ網の安全保障に対してより責任を持つ必要があることを示す事例として、先ごろ発生したロシアと欧州をつなぐ天然ガスの海底パイプライン「ノルドストリーム」に対する破壊工作に言及した。
フォンデアライエン氏は、ロシア政府に対して圧力を加え続けることの重要性についても強調。EUが、ベラルーシやイランなど、ロシアのウクライナでの戦争に軍事支援を行っている国々に対し、近く制裁を科すとの見通しを示した。