中国、米国防長官との会話を拒否 偵察気球撃墜後の要請断る
(CNN) 米戦闘機が中国の高高度偵察気球を撃墜した件で、中国側は撃墜後、オースティン米国防長官との会話を拒否していた。国防総省が7日、声明で明らかにした。
国防総省によると、同省は4日午後の気球の撃墜直後にオースティン氏と中国の魏鳳和国防相との電話会談を要請したものの、中国側はこれを拒否したという。
中国は依然として気球について、気象観測用のものでありコースから外れたと主張しているが、3日の声明では「遺憾」を表明する異例の行動に出ていた。
気球が米国本土上空に現れたことを受け、ブリンケン米国務長官は先週末に予定されていた北京訪問を延期した。
中国外務省の報道官は6日の定例記者会見で、米国は撃墜した気球の破片を中国に返還するべきかどうか問われ、「気球は中国のもので米国のものではない」と答えた。
オースティン氏と魏氏は直近で昨年11月、カンボジアで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議で会談。その前の6月にも、シンガポールでの「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」で顔を合わせている。
いずれの会合でもオースティン氏は、米中両軍の間で常に連絡を取れる状態を維持することの重要性を強調していた。