ウクライナ東部バフムート、「すぐには掌握できない」 ロシア民間軍事会社トップ
(CNN) ロシアの民間軍事会社「ワグネル」のトップ、エフゲニー・プリゴジン氏は14日、激戦が続くウクライナ東部バフムートについて、即座の掌握はないとの見方を示した。
プリゴジン氏はテレグラムへの投稿で、「バフムートをあした掌握することはないだろう」と述べ、バフムートで激しい抵抗にあっており、「肉ひき機」が稼働していると形容した。
数カ月にわたる激戦が続くなかで、ワグネルとロシア軍はバフムートを掌握することができていないものの、ゆっくりと街を包囲しつつある。
プリゴジン氏は、早期のバフムート掌握はないと警告した。プリゴジン氏は、ワグネルがバフムート北部の一部地域を掌握したかどうかについて質問を受けた。
プリゴジン氏は「この無意味な言葉がどこから来るのか分からない」と述べた。プリゴジン氏によれば、あらゆる方面でウクライナ軍はますます活動的になり、さらなる予備部隊を投入している。毎日300人から500人の新しい兵士がバフムートに接近し、砲撃は日ごとに激しくなっているという。
ワグネルは12日にバフムートの集落を掌握したと主張したが、ウクライナ側はこの主張を否定している。プリゴジン氏は、半径50キロ以内にはバフムートを奪還するワグネルの戦闘員しか存在しないと述べていた。
濃いピンク色はロシアの推定支配地域、薄いピンク色はロシアの推定進軍地域、ピンク色の点線はロシアの支配が主張されている地域、青色の点線はウクライナの反攻が主張されている地域を指す/CNN
この時のプリゴジン氏の発言は、ロシア政府寄りの軍事ブロガー、セルゲイ・マルコフ氏の注目を引いた。
マルコフ氏によれば、公式の報告は、バフムートは有志の襲撃部隊がロシア軍のミサイルと航空部隊の支援を受けて奪還されていると強調しているという。マルコフ氏は、これが示唆しているのは、小規模だが成功を収めたワグネルと巨大な国防省との間の公の場での争いが当局の指示によって終結したものの、依然として両者の間に食い違いが残っているということだとの見方を示した。
ただ、マルコフ氏は、ある程度の権力争いは普通のことだとしている。