16歳生徒が教員を刺殺、「取りつかれていた」と主張 フランス
パリ(CNN) フランス南西部サンジャンドリュズの学校で22日、50歳の女性教員が16歳の男子生徒に刃物で刺されて死亡した。フランス政府報道官が明らかにした。
CNN提携局BFMTVによると、教員を襲ったのは精神的トラブルを抱えていた生徒で、教員の胸部を刺した後、「取りつかれていた」と主張した。
生徒は女性教員を刺して隣の部屋に逃げ、そこで別の教員に対し、声が聞こえて襲撃の実行を指示されたと語ったという。この教員は生徒から刃物を取り上げて、警察が到着するまで付き添った。
地元自治体によると、事件は南西部ピレネーアトランティック県にある中等学校で発生した。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領はツイッターを通じ、殺害された教員や遺族に哀悼の意を表した。
パップ・エヌディアイ教育相は同日、現場の学校を視察。記者団に対し、容疑者のクラスと同じ学年の別の2クラスの生徒90人については精神的にサポートすると説明した。23日午後3時には、殺害された教員を追悼してフランス全土の学校で1分間の黙とうをささげる。
「このような恐ろしい悲劇が起きる兆候は何もなかった」とエヌディアイ教育相は述べ、「フランスの教育システムにとっても、この学校にとっても悲しい日になった」と言い添えた。
地元検察は捜査を通じ、容疑者の「計画的殺人」だったのかどうかを調べる方針。容疑者は勾留されており、この事件に関して司法当局が23日に記者会見を予定している。