中国の役割
韓氏はこの地域における中国の役割にも触れ、この超大国は経済改革と自由化を導入しようと過去数十年間を過ごしたような「以前の国ではない」と語った。
「中国は巨大で重要な世界的プレーヤーだ。韓国を含め、多くの国々が(中国に)世界のルールにもっと従ってほしいと望んでいると思う」
韓氏は中国が「世界規模の問題解決で大きく寄与するだろう」としながらも、「多くの国々が寄せる期待」に沿えていないことが多いと指摘。「たとえば、我々は朝鮮半島の緊張緩和のために、中国がもっと積極的、能動的になることを期待している」と続けた。
中国は何年も前から、世界で孤立を深める北朝鮮の最大の貿易相手国であり、経済の生命線となっている。
ただ、中国自身もアジアの軍拡競争で主要なプレーヤーとなっている。
今年1月、日米の閣僚は「(中国の)核兵器の継続的、加速的拡張」への警戒を表明。その数日後には、岸田文雄首相が東シナ海における中国軍の活動と、昨年8月に台湾上空を通過し日本近海に着弾した弾道ミサイル発射への懸念を示した。
中国軍の増強、攻撃的な外交方針、複数の領有権の争いは韓国でも注目を集め、中国に対する姿勢は急速に冷えている。
昨年の韓国核武装に関する世論調査では、回答者の半数以上が10年間で中国が韓国にとって最大の脅威になると回答。自国の核武装を支持する理由としては「北朝鮮以外の脅威」の存在を挙げる人が多かった。
韓氏は韓国が領有権争いを注意深く見ていることを認めた。
韓氏は「台湾海峡の平和も朝鮮半島の安全保障と平和にとって非常に重要だ」と言及。韓国は「一つの中国政策」を守るとしながらも、「同時に中国がもっとルールに基づいた、国際社会から非難されるような国のふるまいをしないことを」期待すると述べた。