バフムートで激戦続く、ロシアは完全制圧試みる ゼレンスキー氏が撤退の可能性示唆
(CNN) ロシア軍が完全制圧を狙うウクライナ東部バフムートの戦況について、ウクライナ軍と現地の兵士は激しい戦闘が続いている状況だと明らかにした。
ウクライナ軍参謀本部は戦況報告で、「敵はバフムートの完全制圧を試みており、市への攻撃を続けている」と説明。「敵はボフダニウカとイワニウスケ付近で攻勢を掛けたものの、成功しなかった。ウクライナの守備隊は過去1日で約15回、敵の攻撃を撃退した」と述べた。
バフムート近郊に駐留するウクライナ兵はCNNとテキストメッセージでやり取りし、市中心部で「激しい戦い」が起きていると明かした。
この兵士は「ロシアは新たな兵士を派遣した可能性が高い」「彼らは一時的に足止めされているものの、圧力は非常に強い」と述べ、バフムートにつながる全ての道が砲撃を受けていることを明らかにした。
個々の車両は今でも通過できるものの、組織された隊列は通れないという。兵たんに支障は出ていないが、バフムートに出入りするのは非常がリスクが高いと指摘した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、バフムートから軍が撤退する可能性を認めつつも、協力国から弾薬の供給があれば軍の防衛は強化されるとの見通しを示した。
ゼレンスキー氏はワルシャワでポーランドのドゥダ大統領と会談した際、「私にとって最も重要なのは兵士を失わないことだ」と前置きしたうえで、「状況が激しさを増し、包囲によって人員を失う可能性が出てくれば、現場の将官が適切で正しい決定を下すだろう」と説明した。
一方で「ウクライナに届く適切な弾薬が増えるほど、バフムートのみならず国土全域で、より迅速に状況に対処できるようになる」とも指摘した。