ロシア、穀物合意打ち切りを警告 G7が全面禁輸なら
(CNN) ロシア前大統領のメドベージェフ安全保障会議副議長は23日、主要7カ国(G7)が同国への輸出を全面的に禁止するなら、ウクライナ産穀物を黒海経由で輸出するための合意を打ち切るとの警告を発した。
メドベージェフ氏はSNS「テレグラム」への投稿で、新たな禁輸措置に対してはG7への影響が最も大きい物資の流れを止めることで対抗すると表明。今回の場合は穀物合意を打ち切り、ほかの必需品も止めることになると述べた。
G7は23日、宮崎市での農相会合で共同声明を発表し、穀物合意の「延長、完全履行、拡大」を要請。ロシアが食料を不安定化の手段や地政学的抑圧の道具として使おうとしていることを改めて非難し、その被害を受ける人々への連帯と支援を確認すると述べた。そのうえで、今後も困窮した人々の保護に向けて対ロシア制裁を設計すると表明した。
ウクライナ、ロシア間の穀物合意は昨年7月、国連とトルコの仲介で成立したが、相互の非難合戦を背景に停止と再開が繰り返されてきた。
最近では欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)が今月17日、黒海でロシアがウクライナの穀物輸送船50隻の航行を妨害したと非難していた。