薬物入りケーキで友人の殺害となりすまし図る、ロシア人の女に禁錮21年 米
(CNN) 友人に薬物入りのチーズケーキを食べさせて殺害となりすましを図った米ニューヨーク在住のロシア人の女がこのほど、禁錮21年の刑を言い渡された。
ビクトリア・ナシロワ被告(47)は2016年8月、髪や肌の色など身体的な特徴が似ていてロシア語も話す友人の女性を殺害しようと、強力な鎮静剤「フェナゼパム」を入れたチーズケーキを食べさせた。今年2月に殺人未遂や暴行、監禁、窃盗などで有罪判決を受けていた。
検察によると、被害者の女性はチーズケーキを食べて気分が悪くなり、ナシロワ被告が部屋の中で歩き回る姿を見たのを最後に気を失った。翌日、ベッドで横たわっているところを発見されて病院へ運ばれた。ベッドの周りには、自殺を図ったかのように錠剤が散乱していた。
女性が部屋に戻ると、パスポートや労働許可証、約3000ドル相当の貴重品が盗まれていた。
捜査当局が調べたところ、チーズケーキの残りと錠剤からフェナゼパムが検出された。
被告の弁護士はCNNに、本人の生活歴や精神病歴を考えると「過剰で不適切」な量刑だとして、上訴の手続きを取ったことを明らかにした。同弁護士によれば、釈放後はロシアへ送還されるとみられる。
フェナゼパムはロシアの処方薬だが、米国では医薬品としての使用が禁止されている。米司法省によると、米国と英国に娯楽目的の闇市場が存在する。