日本、飲む中絶薬を承認へ 国外では数十年前から利用可能

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3月8日の国際女性デーに東京で行進するデモ参加者たち/Nicholas Takahashi/Bloomberg/Getty Images

3月8日の国際女性デーに東京で行進するデモ参加者たち/Nicholas Takahashi/Bloomberg/Getty Images

(CNN) 日本の厚生労働省の専門家分科会は、人工妊娠中絶のための飲み薬の承認について了承した。飲む中絶薬の承認は日本では初めてで、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)」の面で大きな前進となる。ただ、飲む中絶薬は国外では数十年前から広く利用されている。

専門家分科会は21日、「メフィーゴパック」の承認を了承した。メフィーゴパックは英国の製薬会社ラインファーマが製造している。

厚生労働省は1月に会合を開き、メフィーゴパックについて検討を行った。その後、インターネットを通じてパブリックコメント(パブコメ)を募った。今後は、厚労相が正式に承認する。

NHKによれば、メフィーゴパックは2種類の薬からなり、妊娠して9週以内に使用可能。日本の臨床試験では参加者の93%が薬の投与から24時間以内に人工妊娠中絶に至った。

メフィーゴパックは「ミフェプリストン」と「ミソプロストール」の二つの薬を組み合わせたもの。いずれも、世界保健機関(WHO)の必須医薬品リストで、妊娠中の人に安全で有効だと記されている。

日本ではこれまでのところ、中絶は外科的な二つの方法に限られており、金属製の器具で組織を除去する掻爬(そうは)法とチューブで組織を吸い出す吸引法がある。

WHOは掻爬法について、安全性が低く痛みも強い「時代遅れ」の方法であるとし、吸引法か中絶薬に置き換えるよう求めている。

米国では昨年、最高裁が中絶の権利を認めた「ロー対ウェイド判決」を覆すなど、性と生殖に関する権利に対して世界的に再び注目が集まっていた。

今回の専門家分科会の決定に対し、世界各地の医療の専門家から称賛の声があがった。

日本の活動家は何年にもわたり、メフィーゴパックの承認を求めてきた。日本が後れを取るなか、他の国々では数十年前から同様の飲む中絶薬が利用できていた。

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