爆発で11人死亡、極左武装組織の犯行か インド中部
ニューデリー(CNN) インド中部チャッティスガル州で爆発があり、武装勢力の掃討作戦から戻る途中だった警官10人と民間人1人が死亡した。同州首相が26日に明らかにした。
州首相は記者団に対し、極左武装組織の共産党毛沢東主義派(毛派)による犯行とみていることを明らかにした。
インドのナレンドラ・モディ首相は26日、この攻撃を強く非難する声明を発表。「攻撃で命を落とした勇敢な隊員に敬意を表する。彼らの犠牲は決して忘れない。遺族に哀悼の意を表する」とツイッターに投稿した。
インド政府と毛派との衝突は10年以上に及ぶ。毛派は主にインド中部の農村を活動拠点として、国家の転覆と階級のない社会の実現を掲げ、政府勢力に対して攻撃を仕掛けてきた。
インド内務省の2019年の報告によると、毛派の影響は11州の90地区に及び、10年以来、毛派の攻撃によって2100人を超す民間人が死亡している。
政府は毛派の活動地域で治安作戦を展開し、治安を改善させているように見える一方で、強硬な対応に対する批判もある。
毛派の支配地の住民はインドの急速な経済成長から取り残され、多くは子どもを奪われて毛派の戦闘員にされる恐怖と、政府による強硬作戦の両方におびえながら暮らしている。
かつてCNNの取材に応じた住民は、毛派に税金の支払いを強要され、拒めば虐待や拷問を受けることもあると証言。しかし税金を払っていれば、政府によって毛派の支持者とみなされる危険があると訴えていた。