収監中の元議員、生中継カメラの前で射殺 インド
ニューデリー(CNN) インド北部ウッタルプラデシュ州プラヤーグラージで先週、収監中の元議員ら2人がテレビ生中継の最中に射殺された。カメラの前で起きた衝撃的な事件によって、政治と犯罪が交錯する同州の実情が浮き彫りになった。
死亡したのは2006年の誘拐事件をめぐり、先月終身刑を言い渡されていたアティク・アフメド元議員とその兄弟1人。記者を装った少なくとも1人の人物に、至近距離から撃たれた。
州警察責任者が報道陣に語ったところによると、2人はこの日、警察に護衛されて健康診断に向かった。現場からの映像には、手錠をかけられた状態で報道陣に囲まれた兄弟が、銃撃犯に何度も撃たれる場面が映し出された。
同責任者は、当時記者を装っていた3人が事情聴取のために拘束されたと述べた。
州内ではこの事件を受け、「法の支配」に基づく秩序の崩壊を懸念する声が上がっている。
プラヤーグラージ市内では事件後、一時的にインターネットへの接続が遮断された。インドでは最近、各地で同様の遮断措置が相次いでいる。先月は北西部パンジャブ州で、警察が逃走中のシーク教活動家を捜す間、数日間にわたってネット接続が中断した。当局のこうした動きは、言論の自由に反するとの批判を招いている。