中国、ロシア占領地を認知しての停戦案提示を「否定」
(CNN) 中国外務省は6月1日までに、ウクライナ問題の特使として関係国に最近派遣された李輝ユーラシア事務特別代表が、欧州諸国当局者にロシアの現在の一部占領地域の認知に基づく停戦案を示したとの一部米紙の報道に否定的な見解を示した。
この停戦案は米紙ウォールストリート・ジャーナルが報道。中国の外務省報道官は定例会見で同紙の記事への論評を求められ、ウクライナ外相は全ての当事者と接触したと公に表明していると指摘。この中に同紙が伝えたような提案を李氏が提示したことをうかがわせる内容は一切ないと述べた。
その上で中国の立場に触れ、ウクライナ危機に関係する当事者との会談や折衝でより多くの国際社会の意見集約に努めてきたと主張した。
李特使は先月下旬、約2週間の日程でウクライナ、ポーランド、フランス、ドイツ、ベルギー・ブリュッセルにある欧州連合(EU)本部やロシアを歴訪していた。
ウォールストリート・ジャーナル紙は、同特使はロシアの一部占領地域を承認した上での即時停戦を提唱したと伝えていた。