見知らぬ登山者を背負って救助、エベレストのシェルパ
(CNN) 世界最高峰エベレストの頂上に近い「死のゾーン」で「死にかけていた」登山者を助け、ベースキャンプまで運んだネパール人の登山ガイド(シェルパ)が1日、CNNとのインタビューで「今までで最も厳しかった救助」を振り返った。
シェルパのゲルジェさん(30)は先月18日、別の登山者を案内している時、ロープにつかまったマレーシア人登山者に遭遇した。助けてくれる友人も案内役もなく、酸素も持たずに危険な状態に陥っていた。
ほかの登山者は、気温が極端に低く酸素も薄い死のゾーンを早く抜けて頂上に到達しようと、立ち止まることなく通り過ぎていく。ゲルジェさんは救助を決意した。
案内していた登山者を説得して登頂を断念し、男性を背負って、約6時間かけて600メートル下まで運んだ。そこでもう一人のガイドと合流し、寝袋で包んだ男性を交代で背負ったり、雪の中を引きずったりして、ヘリコプターまでたどり着いた。