死者275人、目撃者が語る列車事故の惨状 信号故障が原因か インド
インド・バハナガ(CNN) インド東部オディシャ州で2日に起きた史上最悪級の列車衝突事故で、当局は信号故障が惨事を引き起こした可能性があるとみて捜査に乗り出した。生存者の捜索は終了し、4日には横転した車両が線路上から撤去された。
4日までに確認された死者は275人に上り、負傷者は1000人を超えている。
当局が列車の運行再開を急ぐ中、現場では猛暑の中で線路の修復作業が続けられている。列車は運休が続いており、被害者の家族は現場まで行く手段を自力で見つけなければならない状況にある。
地面には乗客の荷物が散乱し、スーツケースやかばん、くつなどが線路上に並べられている。つぶれて側溝にはまった車両や、横倒しになった車両もある。
現場近くのバハナガの町でサッカーをしていたという37歳の男性は事故発生時の様子を「地震だと思った」と振り返る。
現場に駆け付けたところ、横転した車両の中に何百人もの乗客が閉じ込められて、真っ暗闇の中で出口を探そうとしていたという。男性たちは携帯電話のライトを使い、捜索救助活動を開始した。
「たくさんの叫び声や鳴き声が聞こえた。車両が横転してつぶれていたので、誰も脱出できなかった」。そう語る男性は車両から28人を救出。運び出した遺体は数えきれないと話した。
犠牲者の多くは4日の時点でまだ身元が確認できていない。死者の数は当初288人とされていたが、二重計上があったとして275人に訂正された。