ウクライナ大統領、中立国スイスに兵器輸出促す 議会で演説

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スイスの連邦議会で、スクリーン越しに演説するウクライナのゼレンスキー大統領/Fabrice Coffrini/AFP/Getty Images

スイスの連邦議会で、スクリーン越しに演説するウクライナのゼレンスキー大統領/Fabrice Coffrini/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は17日までに、スイスの連邦議会でビデオ演説し、ウクライナを再び平和の領土にするために同国への兵器輸出を認めるよう訴えた。

スイスは1815年以降、永世中立を堅持し、交戦中の国に兵器を直接あるいは間接的に供与することを法的に禁じている。

ただ、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、スイスがウクライナへの兵器の再輸出を承認するよう欧州諸国からの圧力も高まっていた。

ゼレンスキー大統領は演説で、スイス内でウクライナを守るための兵器再輸出の是非をめぐる論議があることは承知していると指摘。兵器提供の要請はウクライナにただ平和を取り戻すのが目的であり、これはまさしく国際法によって想定されていると主張した。

「ウクライナは侵略の発生源でもないし、戦争の領土でもない」などとし、「私たちは常に平和の重要性を支持するだろうし、我々の平和は武器の力によってのみ今回のような侵略に立ち向かうことが出来る」と説いた。

スイスの国民議会(下院)は今月1日、第三国がスイス製兵器をウクライナへ移し得る法案を否決。一方で上院は同7日、スイス製兵器の買い取り先が一定の条件下で第三国へ再輸出出来る案を支持してもいた。ただ、この案の成立には法的な障害がまだある。

スイスのベルセ大統領は今年4月、ウクライナへの兵器再輸出について「現段階では問題外だ。スイスの法律は明確だ」との見解を示していた。

スイスは以前、ドイツがウクライナへ供与する自走式対空砲「ゲパルト」にスイス製の弾薬を用いることを禁じる決定も下していた。一方で、スイスは欧州連合(EU)主導の対ロシアの制裁には参加していた。

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