男女平等の実現まであと131年 世界経済フォーラムが報告書
ミネアポリス(CNN) 世界経済フォーラム(WEF)は21日、世界各国の男女間格差に関する年次報告書の最新版を発表し、全世界で男女平等が実現するにはあと131年かかるとの見通しを示した。
報告書は経済、政治、健康、教育の4分野で世界146カ国の男女格差を評価している。世界全体での平等の達成率は、報告が始まった2006年から4.1ポイント上昇したが、昨年に比べると0.3ポイントの伸びにとどまった。
教育の分野では前進がみられ、健康や政治も改善したが、経済参加は後退している。
WEF取締役のサーディア・ザヒディ氏は報告書の中で、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)やそれに続く経済的、地政学的な危機の影響を指摘。一部回復した地域もあるが、新たな危機で状況が悪化しているケースもみられると述べた。
WEFは男女平等の実現までに経済分野であと169年、政治分野で162年かかると予想している。
国別にみると、達成率のスコアはアイスランドが91.2%と、14年連続でトップ。80%以上解消した国は同国とノルウェー、フィンランド、ニュージーランド、スウェーデン、ドイツ、ニカラグア、ナミビア、リトアニアの計9カ国だった。
米国は74.8%で43位。政治的地位向上の達成率が急落し、昨年の27位から大きく下がった。
日本はスコアが64.7%、順位は昨年から9ランク下がって125位だった。