不明潜水艇、設計資料の一部には「既に危険信号」 専門家

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オーシャンゲートの潜水艇の窓から見えるタイタニックの残骸=撮影日不詳の資料写真/OceanGate Expeditions/FILE

オーシャンゲートの潜水艇の窓から見えるタイタニックの残骸=撮影日不詳の資料写真/OceanGate Expeditions/FILE

昨年公開された派手な宣伝動画の冒頭では、忘れられない(かつ安全な)航海を謳(うた)った音声が流れる。音声によれば、オーシャンゲートが提供する「人生で一度の機会」を通じ、顧客は「特別に訓練された乗組員のメンバーとなり、タイタニックの残骸がある地点へ安全に潜航できる」という。

動画には、今回圧壊したタイタンに乗り込んでいた探検家のポールアンリ・ナルジョレ氏が同潜水艇の設計を称賛する様子も映っている。この中で同氏はタイタンについて、多くの機器やスイッチがあるわけではなく、1つのスクリーンとキーボードで簡単に操作できる点を評価している。

同じくタイタンに乗り込んでいたラッシュCEOも昨年、CBSニュースの取材に対し、潜水艇に使用する部品をキャンプ用品店で購入したことを認めていた。また複数のオンライン動画で、従来の潜水艇と異なるタイタンの設計について説明。素材に炭素繊維を含めることで浮力を高めていると語っていた。同CEOによれば、有人の潜水艇に炭素繊維を使用した例は過去にないという。

同社のウェブサイトによるとタイタンは「比類のない安全措置」を取り入れ、各潜航の間に外殻構造の完全性を監視しているという。2021年には安全システムの数を強調する報道発表を行ってもいる。

しかし別のインタビューでストックトン氏は、以下のような安全性を否定しているともとれる発言をしている。

「ある点において、安全性は純粋に無駄でしかない」「とにかく安全でいたいなら、ベッドから出るなということだ。車にも乗らず、何もしなければいい」

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