コロッセオに名前を刻んだ観光客、警察が身元特定 イタリア
(CNN) イタリア・ローマを訪れた観光客の男性が巨大円形闘技場コロッセオの壁に自分と恋人の名を刻んだとされる事件で、文化相は29日、警察がこの観光客の身元を突き止めたことを明らかにした。
ジェンナーロ・サンジュリアーノ文化相は、「コロッセオで非文明的かつ愚かな行為に及んだと推定される人物」を国家治安警察隊(カラビニエリ)が突き止めたとツイートした。
文化相は、コロッセオに刻まれていた「Ivan+Haley」の文字について、観光客の男女の名だったと思われることを確認した。文字を刻む男性とそれを見守る女性の姿は動画で撮影されていた。
文化相はさらに、司法手続きにのっとって法が厳格に適用されることを望むとコメント。「裁判になれば、文化省は原告として出廷する」とした。
イタリアのANSA通信によれば、容疑者が起訴されて有罪になった場合、1万5000ユーロ(約230万円)以下の罰金か、5年以下の禁錮を言い渡される可能性がある。
カラビニエリのベネチア広場支部はCNNに寄せた声明で、容疑者の行方を追っていることを確認し、2人が英国から来たと思われることを明らかにした。容疑者は伝統的な捜査や写真の照合によって突き止めたとしている。
サンジュリアーノ文化相は、イタリアの歴史遺産を傷つけた者に対し、「資産面も含めて」個人的に責任を負わせる法案が議会を通過していると述べ、「損害を生じさせた者は支払わなければならない」と強調した。