６歳女児に４歳男児の心臓を移植、戦禍のウクライナ首都で手術成功

（ＣＮＮ） 戦争が激しさを増し、ロシアのミサイル攻撃の脅威も常態化するウクライナの首都キーウで、６歳の女の子への心臓移植手術が成功した。同国保健省傘下の心臓病関連の医療施設、ハート・インスティテュートが１０日に明らかにした。

９日に行われた３時間の手術により、患者の女の子の体に４歳の男の子の心臓が移植された。男の子は動脈瘤（りゅう）に見舞われた後、医師から脳死の宣告を受けていた。

ハート・インスティテュートによると、今回ほど年少の子どもたちの間で心臓移植手術が行われたのはウクライナで初めて。医師らにも従来以上の尽力が求められたという。

手術を主導した医師は、自身の公式フェイスブックページに「手術は順調に進行し、女の子は術後２時間で抜管された」と書き込んだ。

ハート・インスティテュートが公開した手術に関連する画像には、心臓を提供した男の子の母親が患者の女の子のベッド脇に立つ様子が写っている。

男の子の臓器は心臓の他、二つの腎臓と肝臓も別の２人の子どもに移植された。手術はキーウにある別の国立の小児病院で行われた。