ウクライナ軍将官、冬の到来は反攻の妨げにならず 最大の突破口はこれから
(CNN) ウクライナ軍の南部前線で指揮を執る将官オレクサンドル・タルナフスキー氏は22日、CNNに対し、冬の到来で反転攻勢に遅れが出ることはないとの見通しを示した。ウクライナ軍に最大の突破口が開けるのはこれからだとも指摘した。
タルナフスキー氏はCNNとの単独インタビューで、「天候は前進時の深刻な障害となりうるが、我々が車両をほぼ使わずに前進していることを踏まえると、(天候が)反攻に大きく影響するとは思えない」と述べた。
秋の激しい雨で地面がぬかるみ、戦車のような重機での移動がより困難になることはありうる。ただタルナフスキー氏は、ウクライナ軍は少人数のグループで主に徒歩で移動していると指摘する。
タルナフスキー氏はまた、今回の反攻で最大の突破口が開けるのはこれからだとの見方も示した。
突破口が開けるのは「トクマクの後になるだろう」とタルナフスキー氏は説明。「現在のロシア軍はトクマクの防衛線の深さに頼っている状況だ」と指摘した。
ロシア航空宇宙軍のスロビキン前司令官の命令で構築された防衛線「スロビキン・ライン」よりも、十字路や樹木の列、樹列の間に敷設された地雷原の方が厄介だとも明らかにした。
「小規模で有害な敵の防衛グループの組み合わせが、細かく巧みに配置されている」と指摘。ただ、ウクライナの急襲部隊と向かい合えば「彼らは徐々に後退せざる得ない」状況だとも説明した。
タルナフスキー氏は最終結果については自信を示しつつも、反攻を成功させるには少なくともトクマクに到達する必要があると認め、「トクマクは最低限の目標に過ぎない」「全体の目標は国境に到達することだ」としている。