カナダ山火事の煙、NY市に到達の予想 米北東部でかすんだ空に
(CNN) カナダで猛威を振るい続ける山火事の煙が2日にも米北東部のニューヨーク州やマサチューセッツ州に到達する見通しだとして、当局が住民に注意を呼びかけた。
ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は1日、「現在の予報によると、山火事の煙は2日の日の出ごろニューヨーク市に到達し、著しくかすんだ空になる可能性がある」と警告した。
ニューヨーク州環境保護局によれば、大気質指数は「中程度」の55になると予想され、基礎疾患がある人などは大気汚染対策を講じる必要がある。
2日にかけては州南部で高高度の煙が見える可能性があると同州は予想。一方、州東部から北部にかけては煙が晴れ、1日の微小粒子状物質のレベルは「良好」から「中程度」にとどまる見通し。
一部地域は1日未明から濃い霧に覆われた。米国立気象局(NWS)によると、引き続きカナダの山火事の煙の到達が予想され、かすみがかった天候が続く見通し。
ボストンなどの大気質指数は3~6程度で、敏感な人にとっては不健康なレベルとされている。煙は3日まで続く可能性もあるが、現時点で大気汚染に関する注意報や警報は出されていない。
一方、カナダのトロントでは1日夕~2日午前にかけて大気質指数が中程度となり、当局は心臓や肺の症状がある人に注意を呼びかけている。
カナダで史上最悪の山火事が続く中、この地域の大気汚染は今後も続く見通し。カナダ北東部だけでも、オンタリオ州で50件以上、ケベック州で5件の火災が続いている。