ロシア黒海艦隊、艦船を母港から移動 衛星画像で判明
(CNN) ロシアが占領するウクライナ南部クリミア半島のセバストポリの港をウクライナ軍が攻撃した後、ロシア海軍の多くの艦船が黒海の別の港へと移されたことが衛星画像で判明した。
過去数週間の衛星画像を見ると、フリゲート艦や揚陸艦、潜水艦など12隻もの艦船が現在、ロシア南部ノボロシスクに停泊しているようだ。
そうした艦船の一部がロシア海軍の黒海艦隊の母港セバストポリから移ったことが明らかになっているが、CNNが確認した別の衛星画像では多くの艦船がセバストポリに残っている。
米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は、1日と3日の画像から「ロシア海軍が最近、フリゲート艦のアドミラル・マカロフやアドミラル・エッセン、ディーゼル潜水艦3隻、揚陸艦5隻、小型のミサイル艦数隻をノボロシスクに移したことが示されているようだ」とコメントした。
これとは別に少なくとも艦船1隻がクリミア東部フェオドシヤの港に移った。
ISWは2日撮影の画像では揚陸艦4隻とキロ級潜水艦1隻がセバストポリに残っていると指摘した。
ウクライナ海軍のプレテンチュク報道官は5日、黒海艦隊は「絶えず艦船を分散させている。艦船がウクライナ軍に狙われていることを認識し、いくつかの港の間をしきりに移動させている」と述べた。現在4隻が黒海を航行中という。
プレテンチュク氏は「クリミア橋周辺の警備態勢が再び強化された。国境警備隊とロシア連邦保安庁(FSB)海上警備隊の艦船4隻とボート5隻が投入されている」とも説明した。
ロシアのシンクタンク、戦略・テクノロジー分析センターは「黒海艦隊はセバストポリからノボロシスクへと従来通りの移動を実行した」などと述べた。