ウクライナ軍がクリミアに上陸し戦闘、1人拘束とロシア
(CNN) ウクライナ国防省情報総局は4日、ロシアが強制併合した南部クリミア半島でウクライナ軍が仕掛けた上陸作戦の様子を捉えたとする動画を公開した。一方、ロシアの国営メディアは、同半島でウクライナの「破壊工作員」の1人を拘束したと報じた。
同情報総局(DI)はSNS上で、「ウクライナ軍特殊部隊がクリミア半島に上陸し、侵略者に砲火を浴びせた」と説明。上陸の日付や時間帯には触れなかった。ウクライナ軍は今年の8月に同様の作戦を実施したと主張してもいた。
DIのユソウ報道担当者は、この上陸作戦でウクライナ側に被害が出たと認めた。地元メディア「RBC」に、DI戦闘員はクリミア半島で激しい戦いを展開してロシア側に相当な損失を与えたともし、その規模はウクライナ側の比ではないとも主張した。
ウクライナ側の戦闘員は既に今回の特別作戦から帰還したとも続けた。作戦の目的は破壊工作と偵察だったともした。
ロシア国営のRIAノーボスチ通信は4日、ロシア連邦保安局(FSB)がクリミア半島で捕まえたウクライナ人の破壊工作員を尋問する模様を収めた動画を公開したと伝えた。
この破壊工作員は、上陸したウクライナ軍は計16人と明かしたとも報道。ウクライナ国旗を掲げ、クリミア半島へのDI要員の潜入を示威するのが目的だったともした。捕まったウクライナ人はDI要員だったとも伝えた。
同通信はまた、ロシア空軍機はクリミア半島のタルカンカット岬近くで上陸部隊を送り込もうとしたウクライナ軍の別の試みを阻止したとも報じた。黒海北西部から水上バイク3台や高速ボート1隻に乗って接近していたとも述べた。