アフガン西部でM6.3地震 死者100人、負傷者500人以上
(CNN) 国連人道問題調整事務所(OCHA)は7日、アフガニスタン西部で同日、強い地震が複数回起き、少なくとも100人が死亡し、500人以上が負傷したと報告した。
最初の地震はマグニチュード(M)6.3で、震源は西部ヘラート市から西へ約40キロ離れた地域。ヘラートはアフガンで3番目の大都市となっている。
揺れはヘラート州に隣接するバドギス、ファラー両州でも感じられた。余震も多数回続いたという。
OCHAは「6カ所の村落で最多100人が死亡し、500人がけがを負った」と初期段階の分析結果を示した。民家500棟近くの破壊や135の建物の損壊が報告されているとした。「総計で600家族の4200人が被災したとみられる」とも述べた。
被災地からの画像では、建物が崩壊した後に生じた大量の残骸などが積み重なっている様子が確認された。生存者は安全確保のため路上に集まってもいた。
推定で300家族の約2100人が居住先を失ってヘラート市に避難し、廃墟(はいきょ)となっている建物内に移ったとの情報もあると述べた。
内乱が過去数十年間続いていたアフガンでは最近、地震も複数回発生し、相当な被害が出ていた。今年3月にはM6.5の地震が同国北東部を襲っていた。
援助頼みの経済苦境から脱却できず、食料危機に見舞われてもいる。死亡したり、居場所を失ったりした国民は数万人規模とされる。
同国では2021年、イスラム主義勢力タリバンが再び実権を握り、女性差別などの強権統治を敷いている。自然災害での救援活動にも支障が出ているとされる。タリバン復活を受け多くの国際援助団体が撤退し、米国やその同盟国は資金援助の途絶などを打ち出している。