ハマス攻撃警告する諜報なし、イスラエル情報の不備に懸念 米

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撃たれたロケット弾を迎撃するイスラエルの防空システム「アイアンドーム」=7日/Mohammed Abed/AFP/Getty Images

撃たれたロケット弾を迎撃するイスラエルの防空システム「アイアンドーム」=7日/Mohammed Abed/AFP/Getty Images

(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃で米政府当局者は7日、ハマスが急襲を準備していると警告する諜報(ちょうほう)を事前に得ていなかったことを明らかにした。

イスラエルがロケット弾攻撃の兆候を把握できなかったことへの困惑も生じているという。CNNの取材に応じた米情報機関の高官は、察知もできずハマスの今回の攻撃を許したことは、米情報機関の技術的な盲点を突いたものと危惧するとも指摘した。

ガザなどの情勢について米政府当局者は過去数カ月間、緊張は高まっていると判断し、監視もしてきた。ただ、今回の規模ほどの攻撃が7日に起きるだろうと米政府当局者を身構えさせる戦術レベルの諜報は入手していなかったという。

この事態を受け、米国とイスラエルの情報機関が現在突きつけられている課題は、見逃した兆候があったのか、攻撃を予知し得る情報収集にしくじりがあったのかに集約されている。

両国政府の当局者は今後数日間内にこの課題に関する報告書をまとめるとしている。情報収集面などで「我々が気づいていない完全な未知の領域がある」のかにも触れるとした。

米軍幹部によると、米国はここ数日間、イスラエルへの攻撃が差し迫っているとの予兆を追い続けてはいなかった。この問題に通じる米政府当局者は、米国が仮に近いうちの攻撃をうかがわせる諜報を握ったのなら、間違いなくイスラエル側に流していただろうと説明。

イスラエルは歴史的にガザ地区でやりとりされる通信内容の監視に関しては強力な能力を持つ。暗号通信の解読についても最上級の能力を保持しているとした。この能力をもってしても今回の攻撃の予兆を捉え切れなかったことが、米政府当局者たちが受けた衝撃の一因になっている。

米情報機関当局者は現在、ハマスが攻撃に備えて進めていたであろう訓練や盗聴防止の通信方法などを把握することに注力している。この通信方法を他の勢力も共有しているのかの見極めも進めている。

イスラエル軍の報道担当者はCNNの取材に、ハマスの攻撃は不意打ちだったと認めた。これを止められなかった背景要因の解明が、事態が沈静化した後、大きな問題になることは確実とも予想した。

イスラエルのヘルツォーク駐米大使は、イスラエル側の諜報収集の失敗があったのかとの単刀直入の質問に攻撃発生などに「意外性はあった」としながらも、諜報面での不首尾の問題は将来の課題と強調。「何が起きたのかを精査する時間は後日得られるだろう」とCNNに述べた。

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