南ア運輸相と警護官、銃で脅される強盗被害 所持品など奪う
(CNN) 南アフリカ警察当局は9日までに、同国のシンディシウェ・チクンガ運輸相と複数の警護官が乗った車両がヨハネスブルク南部の高速道路で強盗団に襲われ、銃を突きつけられて所持品などが奪われる事件が起きたと発表した。
同運輸相によると、事件は現地時間6日の午前3時半ごろ、乗っていた車がパンクを起こした後に発生。警護官がタイヤを交換していた際、窓越しに「銃が警護官へ向けられている」のに気づき、携帯電話を取り出して助けを求めようとしたが、車のドアが開けられ「頭部へ銃を突きつけられた」という。
身なりは良かったという3人組の強盗は、車外へ出るよう運輸相に命令し、金銭を要求。指輪を奪おうともしたが、亡くなった夫との間をつなぐ唯一の形見だっため拒んだという。強盗団は警護官たちの所持品も調べていた。
警察当局によると、運輸相らは個人的な所持品のほか、警官に配給される短銃2丁も奪われていた。
チクンガ運輸相は7日、議会委員会の公聴会に出席して事件を説明し、「今回の経験の全体が強いトラウマになる」などと述べた。
警察は容疑者の行方を追っている。
同国は長年、銃暴力対策に取り組んでいるが、今年も銃乱射事件が複数回発生。地元警察のデータによると、殺人事件の発生率は世界でも最も高い国のひとつとなっている。